革を変えて、表情を変えて
梅雨を感じさせないような、夏を感じる強い日差しが続いています。
以前紹介したクーズーで作った棒屋根のハンドバッグ。
少し大きさを変えて、柔らかく味のあるスエードで作りました。
今回は敢えてスエードの起毛を抑えるように、作り手自身が特殊な加工をしています。
そのため、革の表情は加工前のものに比べると、しっとりと滑らかになり色味も深く落ち着きました。
擦れる場所や革が強く曲がる部分などは、色も明るく変化し、
より味わい深く豊かな表情を見せてくれます。
盤面は見た目以上に柔らかく、とても柔軟です。
スエード自体は柔らかいものの、棒屋根ファスナービジネスバッグ（G-64）からアレンジを加えた、
特徴的な棒屋根や底面などの要所を厚革などで補強する事でしっかりと形を出しています。
また以前のものでパイピングを使用していた部分には、今回は厚革を使用しています。
柔らかな本体から覗く革の切り口は、補強のためだけではなく、
革の自然な風合いを惹き立てています。
変わった部分もある中で、変わらない部分も。
印象的な取っ手の三角のステッチや、内側の作りは以前のものと同じです。
今回用意した色は2色。それぞれ大きさは異なりますが、
どちらもマチ幅は広く日常でも活躍できる場面は多くありそうです。
小さいものはB5ノートが入り、大きいものにはA4のノートがぴたりと気持ちよく入ります。
「サイズ感はあまり気にせずに作った」と言う桃井の言葉とは裏腹に、
とても使いやすい大きさになっています。
薄く柔らかなスエードの革によって、とても軽く仕上がったこの鞄。
これからの暑い季節でも気軽に持ち歩ける。そんなバッグです。
［お知らせ］
誠に勝手ながら、6/12（月）～6/16（金）の間は社員研修のためお休みをいただきます。
なお、6/17（土）からは通常通り営業をいたします。
